過剰なスキンケアが皮膚を蝕む？

あなたは今日、どれだけ肌に「何かを塗り」、
そして「どう洗い流しましたか？」

化粧水、美容液、下地、ファンデーション、日焼け止め、
メイク直し……。

気がつけば、肌の上に積み重ねられたものは一日で
10層にも及ぶこともあります。

私たちはその「たっぷり塗って、適当に落とす」行為を
“美容”と信じて疑わない。

けれども、その裏で、皮膚がどれほど沈黙の“自己犠牲”を
強いられているか、想像したことはあるでしょうか？

皮膚には、相反する2つのミッションがあります。

1. “守る”という外壁の使命
化学物質・紫外線・微粒子・病原体…外からの侵入を必死にブロックする。
しかもそのたびに、皮膚自身は損傷し、犠牲になることも前提にされている。

2. “伝える”という内臓との通信機能
皮膚は“知覚器”であり、冷気・湿度・光・触覚を感じ取り、
それを外部環境として脳や内臓に知らせる
“感覚の中継点”。
つまり、皮膚は「感じ取りながら、壊れず、正確に伝える」ことを
課せられた繊細な臓器なのです。

ところが、私たちはその上から
人工的な装飾（コスメ・洗浄剤・香料・紫外線吸収剤など）を
年単位、何十年単位で重ねてきたのです。

ふと街角で見かける“老いた肌”。
くすみ、たるみ、乾燥、小ジワ‥‥。
それは本当に「年齢」だけのせいでしょうか？

実は、“適当に洗って適当に塗る”という日々の積み重ねが、
皮膚の生命力を静かに削ってきた結果かもしれません。

皮膚は「臓器」であり、「排泄・吸収・感知」を担う
生命のフロントライン。

その皮膚に蓄積された化学物質や洗顔残留物は、
やがて細胞の再生能力・神経伝達・ホルモン応答までも狂わせる。

それでも皮膚は文句を言いません。
あなたの命を守るために、沈黙の自己犠牲を続けているのです。

まずは、皮膚に「塗る」前に、「敬意をもって洗う」こと。
そして、皮膚を“見た目の表面”ではなく、
“身体を導く器官”として扱うこと。

皮膚は、あなたの健康・姿勢・脳・内臓のすべてと、
見えない対話をしているのです。

あなたが肌に塗ってきたものは、
本当に「必要なもの」でしたか？

そして、それを落とす洗顔は、
皮膚と身体を正しく守る儀式になっていましたか？