あらかじめお伝えすること。
初めて施術を受けられる方、またはお考えの方に、予めお伝えしておくことをまとめてご紹介させて頂きます。
施術の痛みについて
フェイスマッサージのような、気持ち良くリラックスできるような施術ではありません。
癒着をはがすので、基本的には「痛み」があります。状態によって、これをすれば痛みが強くなるというのは分かりますので、「どうです、痛くありませんか?」と声をかけながら、施術の強弱で調整します。
皮膚の薄い表面をつまみ上げるような動きで、癒着の解除を行います。痛みの種類としては、「ツネられるような痛み」になると思います。痛みの強さは、癒着の強さと比例します。特に、眉骨の隆起や下顎のふちなどの皮膚を浮かせる際は、痛みがあります。痛みの感じ方は、個人差があるので一概には言えませんが、人によっては、心地よい、効く、などと表現される範囲の痛みだとお考え下さい。
そのニュアンスを施術でのやりとりで例えると、「ああ、そこけっこう痛いですね」とお客様。「でしょ、でもここをはずしておかないと」と私。「これぐらいなら、我慢できます?」と、手の力をゆるめ、再度、問いかける場合は、施術を受けられて間もない方。
常連の方になると、さほど痛みは感じなくなりそのまま続行します。お客さまも、その施術が終われば、解放感がくるのが分かっているので、痛みも心地よくなって耐えられる。それが、お互い暗黙の了解としてあり、そのまま施術を続行するというわけです。
痛みの強さは、癒着の強さと比例すると述べたように、施術の回数を重ね、改善度合いが進むと、以前のような痛みはなくなります。
皮膚がぽろぽろむける
施術を受けた方すべてに共通して起こる訳ではありません。また、前回の施術では起こらなかったのに、今回はそうなった、という場合もあります。
「皮膚がぽろぽろむける」とは、日焼け跡のように皮膚表面がアカのようにむけていくのです。また状態が強い場合は、かさぶたのようになり、まとまってはがれる場合もまれにあります。
これは、施術による皮膚の急激な変化によるものです。変形を積極的に正そうとすると、皮膚の変化を先ず強めに起こすことになります。すると、顔をおおっていた肌の張力が今までとは異なるバランスになります。そのバランスの違いが皮膚表面のひずみとなり、今まで表面に固着していた色素、堆積した角質が浮きあがり、薄皮がぽろぽろとむけていくのです。
本来の角質の厚みや面積などを正すステップで、強いゆるみ(本来のサイズよりも広がっている)があると、収縮する際に垢や角質の剥離が起こる場合があり、その後に元のサイズに近づいていくことになります。
イメージしやすくご説明すると、こうです。
顔の上に1枚のマスクをつけているとお考え下さい。そのマスクは、皮膚という薄いマスク(正確には表皮)。それは、ストレスや生活環境、外傷などの要因で変形し、変形したまま固まり下部組織を微弱に圧し続けています。これは、顔に合わないマスクを無理やり付け続けているようなものです。
そしてもう1枚マスクをかぶっています。それは、筋肉を主としたマスク。このマスクは、皮膚マスクの形状に合わせて同じように変形していきます。皮膚と筋肉のピッタリ合わさった2枚のマスクをかぶっている。このマスクで顔の形を保っているのです。
施術は、歪んだまま固まっているマスクの形を壊すことです。または2枚のマスクのズレを戻すことです。マスクの形状を変えていくので、ゆがみの強い部分は、もとに戻る段階でその表面にのっていたものがはがれるように取れてしまうということです。
何が取れるのか。主には必要以上に堆積した古い角質です。皮膚表面をコーティングするように密着していたもので、それも顔を変形させていた要因のひとつでもあります。
皮膚と筋肉の2つのマスク。これは、外胚葉と中胚葉という由来の異なる細胞でできた2つのマスクです。皮膚のゆがんだマスクを正常に戻すことで、その下にある筋肉のマスクをそれに合わせるよう誘引するのが正顔法の考え方となります。
過去、その現象が起きた方の例をお知らせしておきます。
該当または、共通点を感じられる場合は、予めお申し出ください。施術効果は下がりますが、施術の強弱で補うこともできます。(それでも、皮膚の急激な変化が起きる場合があります)
・強いストレスの負荷が長期に渡ったり、顔の印象まで暗くなった。
・副鼻腔炎や蓄膿、眼精疲労又は、慢性的な頭痛などの経験がある。
・シャンプーや洗顔等をまめに行えず、古い角質が残りやすい状態があった。
・顔面に薬品(ステロイド等)を長期間使用したことがある。
むくみ、ゆるみ
施術翌日は、一旦むくんだりゆるんだりする場合があります。約半数の方に起きる現象です。
施術の手法として、伸びていた皮膚と下部組織を顔の中心に集めます。これは、皮膚という平面状のものを顔の中央に集めるというのではなく、皮膚を含めた皮下組織も中央に寄せていくので、立体的な厚みのあるものが寄るとイメージして下さい。
厚みがある凹凸状の波打ち(ゆるみ)が、見た目に部分的な凹凸やむくみとなり、その状態が一時的に強く起こります。これは、顔の縦の長さを正し、短くしていく過程で起こる現象です。
人により差異はありますが、施術当日より翌日に部分的なむくみが強く現れる場合が多く見られ、これが変化の始まりだと思って下さい。
施術後翌々日から1~3週間頃まで、顔がまとまる変化が続きます。通常、施術といわれるものは、その直後が完成形となります。正顔法の場合は、施術が顔が戻るトリガーであり、もとに戻ろうとする治癒力が顔の形を作り出すので、そのような変化の期間となるのです。
赤み
これも人によって異なります。施術しても、赤みがまったく出ない方もいらっしゃいますし、目をこすっただけで、目の周りが赤くなるような赤みのでやすい方は、赤みが翌日まで残る場合もあります。
赤みがでやすいと自覚されている方は、予めお伝え下さい。特に冠婚葬祭等の出席をお控えの場合、予約日を考慮してお取り下さい。
変形は一度戻せば大丈夫?
「変形を改善したら、その状態はどれくらい続くのか?」というご質問について。
一度改善したら、それで終わりというものではありません。正しい状態にもどるように、変形していく過程もまた起こります。
変形の過程がいつ、始まるのか。
変形は、長年の汚れの堆積、長期のストレス、生活環境等さまざまな要因で起こるので、一概に施術で戻した顔の持続期間を言えるものではありません。ただ、言えるのは、変形から解放された顔の状態を実感してみて下さい、ということ。
その実感を基準に、顔の見た目、体の状態(あの頭のすっきり感が薄れてきた等)との比較で、施術を再度、受ける判断ができるのではないかと思います。また、自宅でのカタチ洗顔を日常化させ、常にベストな顔の状態を維持すること、その努力は必須です。
写真の見方
施術前には必ず写真を撮らせて頂いています。
写真は、頭頂部からあご先までの顔写真と、全身サイズの2カット。どちらも、ビフォーアフターのサイズを合わせた写真となり、比較できるようにしています。
顔の印象の違いは、全身サイズで比較して下さい。顔のサイズ(小顔)、縦の長さ、頭部における目・鼻・口・耳の位置は、アップより引いたサイズの方がそのバランスがはっきり区別できると思います。
顔のアップは、それぞれのパーツの形、サイズを個別で比較するのに適しています。この写真はお客さまの顔の変遷となり、半年後、一年後の写真と比較し、その違いが分かるようにカルテとして保存させて頂いています。